マーティン・ファウラー in Agile Conference 2011

アジャイル・カンファレンス 2011でThoughtWorks社のマーティン・ファウラー(Martin Fowler)とジェズ・ハンブル(Jez Humble)の講演があったので聴いてきました。ご参考まで。
#以下、勘違いやスペルミスはあるかもです。
 
マーティン・ファウラー
◇Adaptive Planning
ソフトウェア開発は橋を建てるように、最初にすべて計画して、実行→終結とはいかない。
なぜなら計画は要求に依存しているが、ソフトウェア要求は最初から明確なわけではないから。計画を繰り返しおこなうべし。
 
◇People First
「Bad Peopleのためのプロセスは、Good Peopleをダメにする」だからGood Peopleのためのプロセスにするべし。
#Bad Peopleはどーすればいいのかしら?クビ?ここひっかかる。
 
◇Self Adaptivity = Adaptive Planning + People First
 
◇Continuous Integration
統合って大変(痛い)だよね。最後に統合するとめっちゃ大変だよねー。どーせ痛いなら開発当初から統合して、小さな痛みを繰り返すほーがいいよねー。
#昔の「ビッグバン統合はやめよう」ってのと同じですね。
 
◇Continuous Delively
統合と同じで、企業的にも開発的にも開発当初から継続的にデリバリするのがいい。
#RUPの反復も同じようなこと言ってましたね
 
◆ジェズ・ハンブル
アジャイル事例1
イギリスのニュースサイトの刷新プロジェクト
・最初の開発は旅行部門に絞った
そのリリースでページビューがあがったりし、サイトリニューアルの企業価値の確認や、開発の教訓が後続に生かされた。
 
アジャイル事例2
オンライン鉄道チケット販売サイト刷新プロジェクト(長期・大規模)
・短期間のプロトタイプから開始。
・ピーク時イギリス50名+インド150名
アジャイルのツールはToughtWorksで自前で作った。
・6週間サイクルでContinuous Delivelyした。
 
アジャイルは主流です。
Dr Dobb'sによると1位アジャイル、2位はプロセス無し。。。
ウォーターフォールはかなり下位でした
 
◇最小限実行できるプロダクトから作る
フィードバックループを津クツ、継続的デリバリー、テスト自動化など重要。
開発寄りのテストは自動化できる。アクセプタンステストの一部だけマニュアル。
 
といったところで、目新しいと感じるところはないですが、ちょっと思ったのが、「なぜ日本のSIではこんなにモチベーションが沸かないのか?」。
で気がついたのが、今回もですが海外の事例ってコンシューマ向けサイトや一般の目に触れるシステムですよね。まず私の経験的にコンシューマ向けのシステム開発と、イントラのシステム開発ってかなり違うと思います。直接的に世間に評価されるようなシステム開発ってやっぱモチベーション沸くのではないでしょうか?私は昔々、コンビニ向けの開発をしていましたが、やっぱコンビニとかで見かける(=売れている)ととても嬉しく、次の製品も張り切れるわけです。一方でお店に要求仕様を聞きに行くわけにもいかないから、自然と要求は仮説型、もっというとアイデアを自分たちでだして実現するという、創造的な活動になっていきました。
一方で社内向け、しかも他社のとなるとなかなか評価がわからないので、言われたことをやるという思考になるのかなぁと思います。
そこで思ったのが「SI企業は自社のWebサイトを、自社で開発してみては?」ということ。結構、業者に丸投げではないでしょうか?SI企業なのに。。。
それならページビューがあがるようなサイトを、イキのいいエンジニアや社員達に考えさせてみればどうでしょう。Continuous Delivelyで、どんどんかっこよくなるとか。OJTや腕を磨く場にとてもいいと思うのですが。。。