アップルウォッチは売れるんのかい売れんのかい論争について

売れない派の人の理由のひとつに「時計と違いコンピューターとして時代遅れになるのに大枚出すのか」というのがあります。
これについてはアップルウォッチをiPhoneの姉妹品だと思うと確かにそう思える。
でも自分が現役で使っている最古のウェラブルコンピューターは20年以上前のもの

繰り返しますが現役、今も使っています。日本では93年に発売され、すぐに購入したものです。その時の値段は、定価10万以上、値引き後で9万3千円。20年以上前にこの価格だから、アップルウォッチの4万円スタートと比較しても高価なんです。
気にすべきは、このウェラブルコンピューターには本当に役に立つ価値があるってことで、それがアップルウォッチにはあるかってこと。
このウェラブルコンピューターはスント ソリューションというダイビングコンピューター。山でおなじみのスントって、ダイビングコンピューターでも草分けなんです。内蔵しているセンサーは水圧センサーと正面左右に3つある端子。3つの端子は触っている組み合わせで認識する指タッチセンサー。実は端子は専用のアダプタにはめるとPCへデータ転送もできるすぐれものなんです。コンピューター部分は透明の樹脂で固められた完全防水。20年前にすでにここまできていたんです。
これの役割は水中に入ると自動的に電源が入り、水深と潜水時間を計り始めます。そして水深と時間から体内の血中の窒素とかを算出し、あと何分その水深にいられるかをリアルタイムで表示します。先ほどの写真では現在水深12.6m、水温19度、水中に20分いて、この水深にあと46分までなら減圧停止という行動をせずに安全に潜れるということを表示しています。水深の左の3段階のバーは浮上スピードで、急に浮上すると警告音も鳴らします。一番左のメモリは最大水深のバーでこれでは16mほどを差しています。水中からでると、今度は血中の窒素があとどのぐらい残っているかを計算し表示し続けます。地上にあがっても血中の窒素は残っているのですぐ飛行機に乗ると最悪、死にます。そうならないための計算。潜水病にならないための頼りになるコンピューター。これ以前は、ダイビングテーブルというプラスチック板に印刷された表を見てざっくり頭で計算して、水中では腕時計を見ていたのに比べると、劇的に超正確。そして20年たった今も基本的には同じです。

かなり以前から、このような腕時計タイプもありますが、水中での視認性が悪いのでシンプルな大画面液晶のも引き続き作られています。これは最上級機で定価14万、店頭価格9.7万円。変わっていない…。グーグルグラスの水中版とも言える水中マスクの下に表示する製品も、別のメーカーで、何年も前にありました。
アップルウォッチに話を戻すと、今聴こえてくる情報でダイビングコンピュータのような劇的に有効な価値を目指しているなと思えるのが、医療向けのKIT。ただ医療の計測がまるまる24時間できないのは測定器として力不足ですね。せめて計測しながら充電できないと。
水圧センサーがついて100m防水ならダイビングコンピューターのアプリ作るのになー。