Windows Azureのアキレス腱

dentakurou2009-12-29

銀行だらけの丸の内/大手町の一角に、マイクロソフトが「大手町テクノロジーセンター」というブレードサーバーの検証とかセミナーをできる拠点を作りました。IBMNEC富士通などハードはマルチベンダーの設備で、どこのハードベンダーに近しい銀行さんでも抵抗が無いよう配慮されています。また、銀行からこんなに近いと、気軽に来てくれますよね。マイクロソフトは法人相手に本気だなーと思いました。
 
12月にそこでマイクロソフトクラウド・サービス「Windows Azure」のハンズオンがあったので行ってきました。たったの2時間でAzureの仮想マシン上でアプリケーションが動かすことができました。テキストに書いてあるがままタイプしたから2時間でできたとも言えなくもないですが、とにかく.NETアプリをクラウドで動かすには、Visual Studioからのデプロイとか連携もよく、AmazonEC2よりも簡単だと思いました。またアルファテストやベータテストをするためのステージング環境も考えられており、コンソールからステージング環境と本番環境のスワップも簡単に行えるのはいいなぁ〜と思いました。切り戻しもこのスワップですぐにできます。
 
で、「今後、Azureは法人向けのプラットフォームとしてどーか?」ですが、このセミナーから会社に帰ってハンズオンの続きをやろうとして、疑問が沸く出来事がありました。
 
基本的にはVisual Studio 2008にSP1を当てて、そこにWindows Azure Tools for Microsoft Visual Studioを入れればいいハズなのですが、まずこのAzure ToolsがマイクロソフトのWebサイトでリンク切れをしていて、なかなか見つかりませんでした。ちょうど12月に最新版がでたからだと思うのですが、いろんなところがリンク切れで見つけるのに相当苦労しました。
Windows Azure Tools for Microsoft Visual Studio(November 2009)はココ
 
ようやく見つけて、いざインストール!
「ガーン!」
なんとこのAzure Tools、そもそもVisual Studio以前にOSがVisitaかWindows7でしかインストールもできません。
つまりAzureアプリの開発はWindows XPではできないのです!
 
私の会社だけでなく法人の標準機はまだXPなのをよく見かけます。だいたいXPのサポートが完全に切れる2013年を目処に、これからWindows7を評価していく企業が多いのではないでしょうか。昨年のJ-SOX以降は開発機も例外ではありません。私の会社もそーです。私の客先では.NET frameworkのインストールすら制限されてたりします。
感触的には標準機の評価にはだいたい早くて半年、長いところでは2年ぐらいかかりそうです。ということは、そのような企業ではAzureの開発はできないということです。これは痛いなーと思います。そーすると、あと3年ぐらいは事例はでてこないのではと思います。
 
で、初めて私が作ったしょぼいAzureアプリです。
HelloWorldもつまんないので今年リマスターCDで湧いたビートルズに絡めてみました。
Beatles on the Cloud