アップルのカリスマデザイナー「ジョナサン・アイブ」の本を読んでみた

ジョナサン・アイブの本の和訳がでていたので電子書籍で読みました。

書籍「スティーブ・ジョブズ」と同じくめちゃめちゃ分厚いので紙はやめたほうがいい、たぶん(汗
ジョナサン・アイブって人は、スティーブ・ジョブズ復帰前からアップルにいたデザイナーなので、「スティーブ・ジョブズのゲノム」でも書いたスティーブのいう「死んだ魚」みたいなデザインしていた人が何故あんなに変わったのか。そこが知りたくて読みました。
その答えはこの本にはなかった。というか最初から彼がそんなセンスを持ち合わせていたかのようなベタ褒めなのが笑えます。
いくらなんでも褒めすぎというぐらい。こんなデザインしていた人なのに。

こりゃ90年代の富士通のノートパソコンとロゴ以外どっちこっちないでしょ。スティーブのいう死んだ魚という表現に納得。

これは2代目ニュートンのプロト。スティーブが嫌悪感をもって復帰して速攻中止した製品ですよね。スティーブが窓から捨てたという20周年記念Macもベタ褒めで、失敗の原因はマーケティングだと書いていましたが、私には趣味の悪いゲテモノ家電にしか見えませんw

iPhoneのプロトなんかも載っています。

iPhone4のガラスでサンドイッチの構造もベタ褒めなんですが、iPhone4の1年前にソニーWalkman X-1000シリーズで発売済みなんですよねー。
結局のところ、私が思ったのはロックバンドなんかの表現でよく使われるケミカルってやつですね。
ジョナサンはスティーブとケミカルを起こした。
心配なのはこの先。ジョナサンの権限はUIのデザインにまで及んでいて、今までのメタリックで質感のあるデザインを推進していた仲間たちが離脱。アップルのフラットデザインは、もともと若い頃から白が好きなジョナサンの嗜好のままって方向性で進んでいます。グーグルの質感を残すマテリアルデザインともマイクロソフトのカラフルなメトロデザイン(旧称)とは違う白の世界。どうなるんでしょう。
興味沸いた人はこちら。書籍「ジョナサン・アイブ
ちなみに本書で引用されているプロトタイプの大半は、実はJim Abelesという人のflickrからの引用が多いのです。ここに載せているのもそう。
Jim Abelesのflickr.com
Jimのflickrで無料でプロトの写真だけ楽しめます。それに書籍では白黒なのですがこのとおりカラーで楽しめます。実はそこに気づいたのが本書での最大の収穫(笑)