PMBOK 第6版がリリース。ざっくり変更点と概要

プロジェクトマネジメントのバイブルPMBOKガイド。だいたい4年おきなのでそろそろかなと思っていたらリリースされました。お値段はなんと12000円。

ポイントは2点で、アジャイルとビジネスアナリシス。
 
アジャイル
第5版の2013年の後に起きたアジャイル界隈の何度目かの盛り上がりがあり、プロジェクトマネジメントの現場でもいよいよ無視できないムーブメントになりました。アジャイルが最初にざわついた頃は、アジャイル界隈の有名人でPMBOKをコキ下ろしている人がいましたが、今回はPMBOKを読む人=アジャイルのターゲット、そしてPMIをチャネルとしてうまく歩み寄っているように思います。そのような動きがあってか、第6版に対応したアジャイルラクティスガイドも同時にリリースで、セット売りしかしないみたいです。アジャイルラクティスガイドはPMIとアジャイルアライアンスとのダブルネームが入っています。PDF版の冒頭では「OPEN MINDS. MULTIPLE APPROACHES. ONE GOAL.」という特別な扉まで用意して協調を演出しています。

 
ビジネスアナリシス
BABOK第2版が今年春にサポート切れし、教育プロバイダは第3版を使うように義務化されましたが、どうも盛り上がりに欠けています。やはり認定試験が難しすぎて実践者にそっぽを向かれた感がします。そこはPMIにとってはビジネスチャンスで、PMBOKにビジネスアナリシスをさくっと入れたという印象です。冒頭の説明とスコープマネジメントあたりに記述が追加されています。ただ内容はPMI版BABOKともいえる別売りの「実務者のためのビジネスアナリシス:実務ガイド」(6800円)参照になっています。
 
第6版の知識エリア
1. プロジェクト統合マネジメント
2. プロジェクト・スコープ・マネジメント
3. プロジェクト・スケジュール・マネジメント(タイムマネジメントからよーやく名称変更)
4. プロジェクト・コスト・マネジメント
5. プロジェクト品質マネジメント
6. プロジェクト資源マネジメント(人的資源が資源全般に変更)
7. プロジェクト・コミュニケーション・マネジメント
8. プロジェクト・リスク・マネジメント
9. プロジェクト調達マネジメント
10. プロジェクト・ステークホルダー・マネジメント(エンゲージメントという流行りを取り込み)
 
購入は以下よりできます。
米国PMIのPMBOK 6th Editionのページ
PMI日本支部のPMBOKガイド第6版のページ
 
実は経済的理由、というか年会費に対するリターンがPMBOKなどのPDFが無料で読めるだけなので、一旦PMIを退会していたので、また入会しましたw
年会費は$130に値上げしていましたが、PMBOKの日本語版と英語版、「実務者のためのビジネスアナリシス:実務ガイド」(英語版のみ)などその他のPDFも読めるのでモトは十分取れます。
再入会するとアカウントプロフィールで年会費の自動更新スイッチがONになっているのでご注意を!